フリースクールに通っても学校は卒業できるの?

文部科学省の指導によって、フリースクールや学習塾への出席・成績が評価されるようになりつつあります。一定の基準をクリアしたフリースクールに限られていますが、それでも大きな前進であることはいうまでもありません。しかし、この認可に近い対応がフリースクールのすべてに平等になされているのか、また、子どもが在籍する小学・中学がじっさいに理解し認めてくれるのか、という疑問は残されたままです。

制度として確立されているわけではないのですが、現実の流れから見るかぎり、フリースクールだけで小学・中学の卒業に支障はないといってよいでしょう。ただし、中学卒業後に進学を考える場合、成績評価はどうなるかという課題はあります。

学力のおくれに対処してくれるのか?

フリースクールの活動目標によって対応は異なってきます。学習指導はいっさい行わず、体験学習やいろいろな行事で人格形成を図っているところもあるからです。学習支援を活動の中に含んでいるフリースクールなら、学力や理解度に応じた指導が期待できます。この場合でも、学校のような一方通行の指導ではなく、「楽しくじっくり」学ぶことに力をいれています。

フリースクールに通った場合、学校との関係は?

学校の先生とは密な連絡をとるようにしたいものです。かりに、いまはフリースクールが子どもの学習の場であるとしても、成長にともなって今後どのような展開を迎えるか分かりません。つまり、将来の選択肢は広げておくのがベストといえます。

ともすれば、二者択一で一方を選択すると、もう一方は低く評価しがちですが、このような考え方は疑問です。物事には常に一長一短があり、学校には学校ならではの魅力や利点が当然ながらあります。もし、そうでなければ、フリースクールに通う子どもが正常で、学校に通う子どもがおかしいという理屈も成り立ってしまいます。

バランス感覚を失わず、子どもの成長にとってどのような道がよいかということを、常に模索できるゆとりを持ち続けたいものです。先生との連携は、客観的な見方を参考にできるという意味でも大切なことです。